ブラジル・ペルナンブコの木

ブラジルの国名の由来となっている木です。

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大航海時代ポルトガル人がブラジルの地にやって来て、樹木から赤い染料(ブラジリン)が採取されるペルナンブコの木をブラジルボクと呼び、これをポルトガルに輸出し、家具や調度品に使ってきました。ブラジルという土地の呼び名はこのことからきています。



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18世紀にフランスの弓職人フランソワ・トルテは、ペルナンブコの心材が持つ
振動減衰性の低さに着目し、弦楽器の弓材に最適であることを発見しました。
他の熱帯木などと比較しても音色、杢目などに優れたことから、演奏家に好まれ
現代の弓の開発において最も重要な貢献であったと考えられています。
このため、弓のストラディバリと呼ばれています。



有名な画材メーカー、ファーバーカステルの万年筆にも使われています。

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このように優れた特性を持つペルナンブコは過度の伐採が行われたため希少資源
となり、今では絶滅の恐れからIUCNに絶滅危惧種として登録されています。
 


ブラジルの森林といえば、2019年にアマゾンの熱帯雨林が火災となりました。
二酸化炭素(CO2)の貯蔵庫であり「地球の肺」とも呼ばれており、
地球環境に及ぼす影響は少なくありません。

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