世界の難民問題 ~十方世界が宝土となることを願う

難民とは、
人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けられない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者
(難民条約より)
人種、宗教、国籍など何らかの理由で、紛争や迫害を受けて自分の国にいられなくなった人々が難民といわれます。
世界で紛争や内戦、自然災害などによる難民の数は約7,080万人だそうです。
(UNHCR2018年発表)
 
日本は難民条約に加入していますが、アメリカ、ドイツ、イギリスなど
他の先進国と比べると、認定率は低いといわれています。
日本の難民認定申請者数10,493人(2018年の統計)のうち
実際に日本で難民認定を受けた人は42人のみ。認定率はわずか0.4%
 
反対に難民受け入れ数が多い国は、
トルコ 375万人
コロンビア 184万人
ウガンダ 152万人
パキスタン 149万人
ドイツ 125万人
スーダン 110万人
です。(2020年UNHCR教会調べ)
トルコが圧倒的に多いですね。7年連続で最大の受入国となってます。
72%が近隣諸国での受け入れとなっており、近隣国の負担が重くなっています。

 

また全難民の69%が以下の5カ国から発生しています。
シリア 684万人
ベネズエラ 460万人
アフガニスタン 271万人
南スーダン 236万人
ミャンマー 117万人

(各国の情勢 概要)
シリア ・・・政府軍と反体制派による内戦
ベネズエラ ・・・難民受け入れ国だったが、最近5年間で600万人以上(6,000%増)の難民が発生。
        政情不安と社会経済の混乱、食料難、人道危機、新型コロナ等による
アフガン ・・・1979年のソ連軍侵攻以来、40年近く混乱状態
南スーダン ・・・黒人キリスト教徒とムスリムのアラブ系が対立し、独立以来の内戦が続く
ミャンマー ・・・2021年、軍事政権がアウンサン・スーチー氏と大統領を拘束し、民族紛争
      人口の85%が上座部仏教
 

一隻のボートでひしめき合うシリア難民
 
(難民を生む原因)
内戦や紛争による迫害
政治指導者たちによる人権侵害
環境や気候変動
などが挙げられます。
 
ウクライナ難民)
またロシアのウクライナ侵攻を受けて、近隣国へ逃れたウクライナ難民の数は700万人以上
日本は、難民条約による「難民」ではなく「避難民」として受け入れています。
国内滞在者も住宅、学校、病院が破壊され、仕事もなく、支援なしでは生活が困難な状況です。

近隣国へ退避するウクライナ難民


■SDSs(持続可能な開発目標
貧困、飢餓の撲滅はSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)の17の目標のうち、第1、2番目に挙げられている目標です。国連難民高等弁務官(UNHCR)では、難民保護、支援活動を通してSDGsの達成に向け、様々な活動が行われています。



法華経を以て国土を祈らば上一人より下万民に至るまで
悉く悦び栄へ給うべき鎮護国家の大白法なり
ただ法華経の大良薬のみが大難を治すのである。
法華経をもって国土の安穏を祈るならば、万民が喜び栄える鎮護国家の大白法である。
(法華初心成仏抄)
 
以下、第三十九回本部幹部会(2004.6.15)より
御聖訓に照らして、妙法の同志の活躍が光り輝く国土、世界は必ず無量の諸天に護られる。必ず栄えていく。
ここに「立正安国」の法理がある。戦後の日本も、創価学会の前進とともに復興してきた。
「妙法に帰依すれば、この三界という凡夫の住む国土は皆、仏国である。仏国であるならば、衰微することがあろうか。あるはずがない。十方の国土は、ことごとく宝土である。宝土が、どうして壊れることがあろうか。あるはずがない。国に衰えがなく、国土が破壊されることがなければ、身は安全であり、心は何の不安もないであろう」(立正安国論
 
 
紛争、飢饉、疫病で苦しむ国に妙法が広まり、
平和な仏国土が築かれゆくことを心より願います。
 
 
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