大谷翔平投手 ア・リーグMVPを受賞!
エンゼルスの大谷翔平投手が、ア・リーグMVPを受賞しました。
おめでとうございます!
MVP(Most Valuable Player Award)とは、
MLB(メジャーリーグベースボール)においてシーズンごとに、
年間を通じて最も活躍した選手に贈られる最優秀選手賞です。
今回は、全米野球記者協会に所属の30名の記者のうち、
その全員が大谷選手に投票し、満票をもって2位のゲレーロJr.をも
圧倒する形での受賞となり、多くの関係者から賛辞の声が相継いでいます。
近年は、サミー・ソーサ、バリー・ボンズ、アルバート・プホルス、
クレイトン・カーショウ、イチロー、アレックス・ロドリゲス、
ミゲル・カブレラ、マイク・トラウト、ホセ・アルトゥーベなど
スーパースターと呼ばれる選手たちが受賞しています。
(バリー・ボンズ選手はなんと7回も受賞しています。凄いですね!)
また今年ナショナル・リーグからはフィリーズのブライス・ハーパー選手が受賞。
今回で2度目の受賞であり、今年ハンク・アーロン賞も受賞しました。
アレックス・ロドリゲス選手と比肩される選手です。
日本人選手のMVP受賞は、2001年のイチロー以来2人目の快挙となります。
また今回惜しくも2位となったゲレーロJr.選手の父である
ブラディミール・ゲレーロ選手も2004年にMVPを受賞しています。
この2004年は、イチロー選手がジョージ・シスラーの記録を破った伝説的な年で
シーズン最多安打記録262、通算打率372を記録したのですが、
この時、打率.337、39本塁打のゲレーロ(父)選手に軍配が上がり、
イチロー選手は2度目の受賞を逃しており、今回の親子関係と
逆転するような不思議な因縁を感じます。
2021年、大谷選手は打者として155試合出場し、
打率.257、リーグ3位の46本塁打、100打点、103得点、OPS.965。
投手では23試合登板して9勝2敗、防御率3.18。156奪三振を記録し、
投打の二刀流で歴史的なシーズンとなり満票でMVPを獲得しました。
そう、何といっても二刀流ですね。
シーズン中は、このようなメジャーレベルの投打において
トップクラスの活躍ができる選手を今までに「誰も見たことがない」
ということをよく耳にしました。
アメリカに来た頃は二刀流は、到底不可能だといわれてましたし、実際に
初年度は肘の故障もあり、バッターに専念すべきだという声も聞かれました。
ですから今年のような投打にわたる大谷選手の活躍は、長年メジャーリーグを
観てきた選手や関係者にとって驚き以外にないのです。
本塁打や打率だけで見ると、ペレス選手やゲレーロ選手が勝ってるのですが、
これに投手の成績が加わるとなると、ほぼ誰も太刀打ちできない状況が
生まれたといえます。
大谷選手が来季以降も高いパフォーマンスを発揮するとしたら、
打者専門の選手は、ボンズやマーク・マグワイア、サミー・ソーサ選手らが
60~70本以上の本塁打を打ったように、よほどずば抜けた成績でなければ、
受賞争い自体難しい状況となったともいえます。
もちろん二刀流を高いレベルで発揮すること自体容易なことではないですが、
多くの人が感じているように、今年の活躍でさえ、大谷選手はまだ十分な
ポテンシャルを発揮してはいないであろうと考えられます。
打者としては5,6月に本塁打を量産したものの、後半は失速しましたし、
投手としても、制球力の安定性においてまだ改善の余地がみられると思います。
そういう意味でも来季以降どうなってしまうのか、見どころではありますね。
ともあれ年間通じて怪我や故障をせず、安定した活躍を期待したいものです。
それでは今回の受賞について以下、関係者のコメントを紹介したいと思います。
「ショウヘイのシーズンは、まさに電撃的というしかないものだった。
まるでリトルリーグに戻ったような気分だった。1人の選手が投手として
8回まで投げ、本塁打を放ち、盗塁をし、それからライトの守備に就くのを
見たのは、信じ難いことだった。しかし彼に関して最も感銘を受けたのは、
球場内外でのその振る舞いだった。毎日打席で多くの力を費やしながら、
それでも笑顔を絶やさなかった。おめでとう、ショウヘイ!」
(マイク・トラウト外野手)
「ショウヘイは投打でトップレベルのプレーをするために米国にやって来て、
そのミッションを高いレベルで成し遂げた。彼は間違いなく、この受賞を
過去の偉業をさらに超えるためのモチベーションにするだろう。
彼のプレーが、シーズン最終戦まで戦い勝つという我々の目標を
どのようにけん引してくれるのか、見るのが楽しみで仕方がない。
ショウヘイと彼の家族に、この特別な受賞を祝いたい」
(ジョー・マドン監督)
「翔平は、ずばぬけたシーズンを過ごした。日々、グラウンドで技術を向上
させようとする彼を見ることができて光栄だった。この受賞は至極当然だ」
(ペリー・ミナシアンGM)
「オオタニが満票でMVP。そうなるべきだった」
(スポーティング・ニュースのライアン・フェイガン記者)
「ショウヘイ・オオタニは1位票を31票獲得するべきだった」
(MLB公式のアンソニー・カストロビンス記者)
「オオタニがア・リーグMVPに満票で選出。簡単な選択。歴史的シーズンだ」
(MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者)
来シーズンの新たな飛躍に期待したいですね。
あらためて、MVP受賞おめでとうございます!